コイル・トランス・モータ検査装置・計測器の開発製造|インパルス巻線試験機

技術情報

コイルテスタ

インパルス巻線試験機
校正と日常点検について

日頃、弊社のインパルス試験機、DWXシリーズをお使い頂いて誠に有り難うございます。

■このDWXシリーズは、比較判定器です。

通常の電圧値を測定する電圧計や、抵抗値を測定する抵抗計と異なり、まず、製品(試験コ イル)のうちの良品コイルの減衰波形と試験コイルに適した良品範囲を決めて記憶します。記憶したデータと試験コイルを比較判定し、その範囲を外れたものを 不良として選別します。
要は不良品の製品への混入、製品のばらつきを一定の範囲に収める事を目的とした機器でなのです。
同様にコイルの試験に使用される抵抗計では、試験コイルに流す電流値を一定にしてコイル の両端の電圧値で評価するので、流す電流値を高い精度で管理する必要があります。
しかし  インパルス試験機で検出しようとするレアーショート、ワンターンショートは電圧値にはあまり依存しません。
一番重要なのは、比較判定器なので良品を記憶した状態と、製品である試験コイルを試験する時の条件が同一である事です。
DWXシリーズの画面は縦軸が電圧値で、横軸が時間値です。正確に校正する事以外にも、そ の性格上、画面の縦軸の電圧値の精度、横軸の時間値の精度より、試験コイルの周辺の状況の変化も減衰波形の変化として表われます。
日常の点検においては、作業の初めに必ず(休憩時間等で中断した場合は作業開始にも)マ スターコイルを記憶したときと、 同じ波形が再現している事を常に確認する事が重要です。又、日常点検が完全であっても、校正作業は少なくとも、毎年1回程度は弊社か弊社の指定する機関で行なってください。
弊社では、DWXシリーズの電圧精度と時間精度及び印加回路に使用している部品は経時変化 の少ない物を特に厳選して使用しておりますので、安心してお使いいただけます。